NPO法人yumenome(ゆめのめ)|Wish+ Archive charity

NPO法人yumenome(ゆめのめ)|Wish+ Archive charity

※こちらの記事は、弊社運営の病児障害児専門医療ケアグッズとお見舞い品のECマーケットプレイス『チャーミングケアモール』内のチャリティコンテンツWish+「ウィッシュプラス」の過去記事を転載したものです。

Archive charityNPO法人yumenome(ゆめのめ)【東京都】

「重い障害のある子どもたちに食の楽しさを感じてほしい」

重症心身障害児の家族が立ち上げたNPO法人yumenome(ゆめのめ)

東京都日野市で、重症心身障害児向けの施設を運営しているNPO法人ゆめのめさん。児童発達支援と放課後等デイサービスを行う「デイケアルームフローラ」と、超小規模放課後等デイサービスと生活介護事業所の機能をあわせもつ「日野坂CANPAS」の、2つの施設を運営しています。

今回は、重症心身障害児を育てるお母さんでもある、NPO理事長の大髙美和さんにお話を伺いました。

管理栄養士が立ち上げた「食」にフォーカスした施設

大髙さんが管理栄養士ということもあり、ゆめのめさんが運営する施設では、食育や栄養管理に力を入れています。
重い障害があるお子さんたちのなかには、摂食・嚥下障害などにより、固形の食事をとることが難しい子たちもいます。そのため、経管栄養や胃ろうなどから栄養剤を注入したり、ミキサーにかけてペーストや液状にした食事を摂取したりしている子が多いのです。
お子さんの体調が許せば、少しでも固形に近い食事をとる機会を作りたいところですが、先生や保護者の負担を考えると難しいこともあるでしょう。

ー家庭でいろんなものを食べさせてあげたいと思っても、何種類もの食材をミキサーにかけて調理するのは簡単なことではありません。
学校では給食が提供されますが、医療的ケアのある子どもにはさまざまな食形態があるので、個々に合わせた食事提供は難しいのが現状です。
ですから、家庭や学校ではできない食体験を、ゆめのめで経験してほしいと考えています。
子ども時代の食に関する経験は、大人になってからの人生の楽しみにも繋がってくると思うんです。それは重度の障害がある子どもたちも同じで、素材や調理法を工夫しながら、その子なりに食事を楽しむことで、将来の可能性が少しでも広がればと考えています。

年齢や食事形態にあわせた手作り給食を提供

重症心身障害児や医療的ケア児向けの多くの施設では、食事やおやつはもちろん、水分やとろみ剤、食器なども自宅から持参する必要があります。
「保護者の負担を少しでも減らしたい」という思いもあり、ゆめのめさんの施設では給食を手作りしています。
保育園や小学校と同じように1ヶ月毎に献立を考え、調理師や栄養士の方が中心となって調理しているそう。施設を利用する子どもたちの年齢や食事形態などをふまえて、個々のニーズにあわせた給食を提供しています。

ー調理には、料理好きなスタッフや、86歳の給食ボランティアの方も力を貸してくれるんですよ。家庭や学校だと思うように食事が進まないお子さんもいるので、施設での食事提供を喜んでくれる保護者の方が多いですね。
「栄養剤じゃないと体調が安定しない」といったお子さんでなければ、より固形に近い食事がとれるよう、これまでとは違った食事方法を提案することもあります。

施設でお風呂に入るお子さんもいるため、車椅子がひっくり返りそうなくらいの大荷物を持って、来所してくださる方も多いんです。食事関連の荷物だけでも減らせればと思って、エプロンやタオル以外の食事関連グッズは、施設で貸し出すことにしました。
チャーミングケアモールで取り扱っている食器やエプロンは、ゆめのめの施設でも役立ちそうなものばかりなので、ぜひ使ってみたいですね。

おやつに駄菓子?きっかけは遠足のおやつ問題

子どもたちが楽しみにしているおやつも、毎日施設で手作りしています。「うまい棒」や「ねるねるねるね」などの駄菓子を使って、おやつを作ることもあるというから驚きです!
市販のお菓子を調理して提供する方法は、保護者からの相談をきっかけに思いついたのだそう。

ー施設を利用するお母さんから「学校の遠足にどんなおやつを持って行けばいいか?」と相談を受けたことがあったんです。いろいろ調べてみたら、市販のお菓子にひと手間くわえて、障害のある子どもたちのおやつに活用できることを知りました。
例えば、駄菓子の定番である「うまい棒」は、袋のまま粉々にしてお湯をかけるとペースト状にできるので、屋外でも手軽におやつとして準備できます。
原材料がシンプルな「ねるねるねるね」は、口溶けのよいムース状にできるので、子どもたちに人気のおやつなんですよ。水の量で固さを調整すれば、胃ろうから注入することもできます。
駄菓子に対する子どもたちの反応はよく、「もう一口食べたい!」と口を開けてくれる子が多いんです。味の濃いものを食べたことがないお子さんも多いので、よい刺激になるのかもしれませんね。

週1回の課外活動で積極的な地域交流を

ゆめのめさんでは、他施設の取り組みを参考にしながら、課外活動や地域交流にも力を入れています。積極的に施設外へ出ていくことで、「重症心身障害児や医療的ケア児が、当たり前のように公園にいる地域にしたい」と大髙さんは考えています。

ー日野市は自然豊かなので、天気のよい日は公園にシートを敷いて寝転んだり、地域の子どもたちと一緒に遊んだりして過ごしています。
健常なお子さんたちが普段当たり前にやっていることを、障害のあるお子さんたちにも同じように経験させてあげたいんです。
食育や課外活動を通して、病気や障害のあるお子さんたちが、地域で子どもらしく過ごせるようサポートしていきたいですね。

参考商品

・フレックスメタルスプーン・先割れ(兼用)小

・口あたりのやさしいスプーン レギュラー

・ピタッとシリコン皿

・3WAY食事エプロン ブラウン×オリーブ(吸水食事エプロン)

インタビューを終えて【ライター/よしわら かおり】

周産期医療や小児医療の発展により、病気や障害を抱えながら地域で生活するお子さんが増えています。しかし、重症心身障害児や医療的ケア児を受け入れられる施設は少なく、ゆめのめさんでは1日の利用定員5名に対して、46名もの利用者登録があったそうです。

(参考資料:「重症心身障害児(者)向けデイサービスの事業所数」ゆめのめさんよりご提供)

食事や入浴などの介助にくわえて、医療的ケアも提供しているゆめのめさんのような施設には、さまざまな人的・物的資源が必要です。
チャーミングケアモールで取り扱いのある、シリコンやフレックスメタルシリーズの食器などは、食を大切にするゆめのめさんで大いに活用していただけると思います。
食事を楽しく食べるためには、食事形態の工夫だけではなく、食器やエプロンなどのグッズ選びも大切です。Wish+での支援が、それぞれのお子さんにあった、新たなケア用品を見つけるきっかけにもなれば嬉しいです。

※こちらのチャリティは終了しております。
今回のチャリティ目標額は10万円を目標にしています。【チャリティ期間 2022年6月1日ー6月30日】
期間中に集まったチャリティ額を合算して、対象施設に「お見舞いギフト券」としてお渡しします。
集計されたポイントは有効期間6ヶ月とし、その間、該当施設様に活用していただけます
*付与させていただくポイントはチャーミングケアモール内でのみ活用できるポイントとなります。


チャーミングケアモールでは、SNSでシェアするだけでも、協賛企業より1シェア毎にWish+のチャリティー先へ届けられます!

簡単な仕組みはこちら

現在ご支援いただいている企業様

一般社団法人 Empower Children(エンパワーチルドレン)様

一般社団法人 Empower Childrenは、小児がんの子どもたちとその家族の金銭的、社会的支援を募り、小児がんで苦しむ子どもたちの医療ケアの向上に寄与することを目的として2018年4月に設立

国際小児がんデーにあたる2月15日には、「エンタメの力で子どもたちに生きる力を。」をテーマにアーティストが小児がんの子どもたちを音楽で元気づけるためのチャリティーイベントを毎年開催。
そのほかにも、様々なチャリティー活動を通じて、高額医療を受けることができない子どもたちへの金銭的支援や、アーティストらが子どもたちを元気づける人的支援などを行っています。

*チャーミングケアもチャリティイベントの協賛団体に選出いただき、寄付額の一部をWish+の活動及びチャーミングケアの啓蒙活動に活用させていただいております。

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