チャーミングケアモール インタビュー(きょうだいケア特集ーvol1)
チャーミングケアモールは、病名や障害名で商品を検索することができることに加えて、それぞれの困りごとで絞り込みをかけることが可能です。
様々な困りごとの中から、今回は「きょうだいケア」をピックアップします。
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病気や障害のある子どものきょうだいたちの課題は、気づかれにくく目に見えにくいことなどからケアが難しいと言われています。
そんなきょうだいたちが “子ども時代を安心して過ごせるように” “自分らしく生きていけるように”という思いのもと活動するお二方のインタビューを特集連載にてお届けします。
インタビューに答えてくださったのは、NPO法人しぶたねの清田悠代さんと、シブコトの藤木和子さんです。
お二人はどのような活動をされているのですか?
清田さん
「しぶたね」というNPO法人で、重い病気がある子どものきょうだいたちが安心して過ごせることを目指して活動をおこなっています。具体的には、病気がある子どものきょうだいが主役となり、仲間と出会えるワークショップの開催や、病院で面会中の親御さんを待っているきょうだいの居場所づくりなどです。
また、種まき活動として、小冊子「きょうだいさんのための本」の配布や、寄稿・講演、4月10日の「きょうだいの日(シブリングデー)」にあわせた啓発活動、きょうだいの応援団を増やしてつながるための研修などを行っています。
藤木さん
私は「Sibkotoシブコト│障害者のきょうだい(兄弟姉妹)のためのサイト」を大人になったきょうだい5人で運営しています。誰でも見られるオープンなサイトを通して、きょうだいのリアルな体験やヒント、全国各地のきょうだいに関するイベントの情報などを発信しています。
また、聴覚障害に特化したきょうだいの会「聞こえないきょうだいをもつSODAソーダの会」の代表もしています。SODAは、“聞こえるきょうだい”と“聞こえないきょうだい”の大人で運営しており、子どものきょうだいも親御さんと一緒に参加しています。
具体的にきょうだいはどんな課題を抱えているのでしょうか?
清田さん
私が出会ってきたきょうだいたちは、不安や孤立感など複雑な気持ちを感じながら、すごく頑張っている子が多いです。
「私は病気じゃないからもっと頑張らないといけない」というように、自分が病気じゃないことに罪悪感をおぼえたり、無理をする一方で、自分に大人の目が向かないことに寂しさを抱いたり、親の愛情が見えづらく不安になったりしています。
また、友達や周囲が発する無理解からの発言に心を痛めている子も少なくありません。
そして、その子たちの多くが、自らSOSを出せずに気持ちに蓋をしているかもしれないことも大切な課題だと考えています。「こんなこと思っていいのかな?」と苦悩していたり、もやもやを上手く言葉にできなかったり、そもそも自分のしんどさをしんどさとして認識していなかったり…。彼らの本心が聞けるのは、彼らが大人になってからだったりします。「じつはあの頃…」という形で数年経ってはじめて教えてくれることも多いです。
藤木さんの弟さんに障害があるのですね。ご自身が子どもの頃、きょうだいとして何か感じることはありましたか?
藤木さん
子どもの頃よく言われた「お姉ちゃんは障害もなくて健康で恵まれているのだから頑張って」という言葉ですが、当時、それを言われるのがすごく嫌で…。
弟とはテレビゲームで一緒に遊んだり、時にはきょうだい喧嘩もしたりもしました。ただ、きょうだいは対等だと主張しながらも、障害だけでなく病気がちな弟に対して私は健康で申し訳なくて、自分が勉強や運動を頑張った結果に対しても罪悪感を持ってしまっていました。
よく爆発する私には、私自身も親も理由がわからず困っていましたが、大人になって気づいたのは、私のやり場のない思いは「きょうだい」としてはよくある現象の範疇だったということでした。当時、きょうだいという言葉を知っていたり、しぶたねさんのような大人に出会えていたら、私も親も違っていただろうなあと思います。
親はどのように子どもと関わることができればいいと思いますか?
藤木さん
いちばん大事なのは、子どもひとりひとりを個人として平等に扱うことだと思います。障害や病気のある/なし、兄/姉/弟/妹だからとか、成績やスポーツとか、子ども同士を比較するのではなく、一人の人間として見てあげてほしいなと。
もちろん、すべてを形式的に平等にする必要はなくて、家族のなかで納得できる平等であればいいと思うんです。そのためには、家族のメンバー誰もが、ちょっと我慢している、嫌だな、困ったと感じたことがあれば、何でも話すことができて、同じ目線で一緒に考えられる関係性が重要ですね。そして、子どもだけじゃなく、いつも頑張っている親御さんも自分を大切にしていただきたいなと思っています。
清田さん
私たちがいつもお話ししているのは、「不安なことや知りたいことをいつでも何でも聞いていいという空気をつくれるといいですよね」ということです。親御さんが子どもたちの声すべてをカウンセラーみたいに受け止めることは難しいので、きょうだいたちにも親にも、家のなかだけではなく、外の世界にも受け止められる場所があるといいなと思っています。
親御さんの物理的な時間は医療的ケアを必要とする子に多くかかってしまうかもしれませんが、物理的な時間=愛情の量ではないので、親がもっている愛情ときょうだいが感じている愛情にすれ違いが起こってしまわないように、それを見えやすくする工夫を一緒に考えることなら、私たちのような第三者にもお手伝いできるかもしれないと思っています。
-次回後編ではきょうだいケアや今後の目標などについてもう少し深くお聞きします。お楽しみに!
【ライター:エスママ 竹田扶美可】
https://www.s-mama.jp/
※ チャーミングケアモール内の記事を転載いたしました
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