父として。子どもの病気、障害。家族の形をみなおすときvol1
2020年最初の社団法人としての活動は、企業内での講演からでした。
何度か講演活動をしたことがあるのですが、冒頭に「チャーミングケア」ってご存知ですか?そう聞いて、「あぁ、チャーミングケアね。わかります。」そう返答される方は今までほとんどいない状況です。まだまだ浸透していないなと、その度に痛感します。
子どもの長期療養に寄りそうお父さんたち
2019年12月にチャーミングケアの意向を汲んだ、スペシャルキッズのためのマーケットプレイス 『チャーミングケアモール』が立ち上がりました。
チャーミングケアモールにて代表石嶋が管理している小児がんに特化したECショップで製品をお買い上げいただいた第1号のお客様が「闘病中のお子さんを持つお父さん」でした。
お買い上げいただいたお父さんから、わたしのやってきた活動を知って同じ気持ちになった経験があり、感動したとメッセージをいただき、ありがたいなと感じるとともに、お父さんたちのそういった気持ちというのにあまり触れたことがないなとも感じました。
子どもの闘病の付き添いをしたり日々のケアをしたりするのは、その大多数が「お母さん」です。
実際、わたしの息子が闘病中も、付き添い担当の方の8割以上がお母さんでした。
しかし、残りの2割ほどにはお父さんだったりおばあちゃんだったりと、お母さん以外の家族が常時付き添っている場合もありました。
昨年、Forbesで執筆した24時間体制で保護者が疲弊する子供の入院付き添い 家族の食事も大きな課題という記事を寄稿するにあたり、
チャーミングケアで子どもの入院付き添いに関するアンケートをセルフインタビュー形式で取った際も、回答者のほとんどが女性で男性はほんの数名でした。
改めて、その意見を拾い上げてみると、
・本当は母親に付き添いして欲しかったと思うのですが、当時弟は1歳。苦渋の決断で父親が仕事をセーブして付き添うことに決定しました。
当然、妻が1番付き添ってやりたかったと思いますので、生半可な気持ちで看病することは許されませんし、本人にはもちろんのこと、妻に対しても、フォローしてくれている職場の仲間に対しても申し訳ないので、自分で自分にプレッシャーを掛けて、絶対に元気に家に戻してやるまでは泣き言厳禁と誓いました。
・子どものメンタルケアは決して上手く出来たとは言えませんが、基本親である自分が叱咤激励する(時には喧嘩)役、妻はフォロー役に徹し、祖父母、父の妹はほぼ甘やかしのオアシス的な役回りをしてもらい分業する形で乗り切っていました。
・病気が進行し辛い時はあえて一人になる時間を増やした結果、担当看護師にも何かと悩みを吐露するようになりました。その内容をフィードバックしてもらうことで子供の気持ちに沿った解決策を考えました。幸いCLS(チャイルドライフスペシャリスト)の方がいましたので親子どちらも専門的なアドバイスをいただき、時には悩みの相談にも乗っていただきました。
子どものメンタルケアなどに苦労しながらも、どうにか家族の苦難を乗り越えようと努力している父親の様子がうかがえました。
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