起立性調節障害改善協会が、起立性調節障害(OD)またはその傾向のある子どもを持つ保護者110人を対象に、秋の学校行事に関する調査を実施した。参加を見送った、または途中で離脱した行事では「体育祭・運動会」が最も多かった。一方、学校側の対応では「途中参加・途中退出を認めてもらえた」が最多となり、参加か欠席かの二択ではない調整も行われていた。
一般社団法人起立性調節障害改善協会(熊本市、竹田浩一代表)は、全国の小学生から高校生の保護者を対象に、2026年9月6日から16日までインターネットによるアンケート調査を実施した。
各設問は複数回答で、掲載されている割合は、回答者110人に占める割合ではなく、設問ごとに得られた回答総数に占める割合を示している。
参加を見送った、または途中で離脱した学校行事について得られた170件の回答では、「体育祭・運動会」が23.5%で最も多かった。「見送った行事はない」は12.4%だった。
負担は、当日だけで完結しない
学校行事で大変だったことについては、計200件の回答が寄せられた。
最も多かったのは「朝の集合時間の早さ」で17.5%。次いで「長時間立ち続けること」が16.5%、「屋外での高温や日差し」が13.0%だった。

一方、負担は行事当日の一場面だけではない。「当日に向けての緊張や不安」や「練習期間の疲れ」は行事前から始まり、終了後には体調を崩すこともある。移動や待ち時間が長くなったり、自分だけ別行動になることで気まずさを感じたりする場合もある。
早朝に集合し、長時間立ち、日差しの下で過ごす。その準備として事前の練習期間があり、終わった後にも体調への影響が残る。学校行事をめぐる負担は、前後を含めてひとつながりで続いている。
最多は「途中参加・途中退出」の容認
学校側から受けた対応について得られた149件の回答では、「途中参加・途中退出を認めてもらえた」が23.5%で最も多かった。

開始時刻をずらす、途中で抜ける、役割や係を変更する、待機できる場所を確保する、別の日に別の形で参加する。いずれも、全日程に参加するか、丸ごと欠席するかの二択ではない対応である。
一方、「そもそも相談していない」という回答も12.8%あった。調整の選択肢があっても、学校へ相談するところまで至らない家庭があることもうかがえる。
家庭による調整で成り立つ参加
保護者として経験したことについては、計177件の回答が寄せられた。最も多かったのは「学校に事前に体調のことを伝えた」で28.8%。次いで「本人と参加について話し合った」が21.5%だった。

診断書や医師の意見書の提出、当日の送迎や付き添いなど、家庭側の働きかけによって行事への参加が支えられている。また、体調の予測が難しく、参加するかどうかを直前まで決められなかったという回答もあった。
学校側の配慮だけでなく、本人との話し合いや保護者による事前説明、当日の対応を含めた調整の上に、行事参加が成り立っている。
症状を「気持ち」や「努力」の問題にする言葉も
学校行事に関して周囲から言われた言葉については、計158件の回答が寄せられた。「気になる言葉を言われたことはない」が29.7%で最も多かった一方、症状への理解不足をうかがわせる言葉も挙がった。

「気持ちの問題では」「本当に体調が悪いの」「うちの子も朝は弱い」「思い出になるのに、もったいない」といった言葉は、目に見えにくい症状を本人の気持ちや努力の問題として捉えるものでもある。
学校行事は、すべての日程に同じ形で参加することだけが参加ではない。体調に応じて開始時刻や役割、滞在時間、休憩場所などを調整し、その時点で可能な参加の形を本人、家庭、学校で考える必要がある。
同協会も、行事に子どもを合わせるのではなく、子どもの体調に合わせて参加方法を調整することが重要だとしている。
同協会は2022年2月設立。起立性調節障害の改善に向けた活動を行っている。
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