子どもの治療に付き添う家族のための滞在施設「ドナルド・マクドナルド・ハウス」が、10月1日から「ロナルド・マクドナルド・ハウス」に名称を変更した。運営する公益財団法人も「ロナルド・マクドナルド・ハウス・ジャパン」に改称。利用料は今年4月から無償化されており、食事の提供も順次広がっている。
自宅から遠く離れた医療機関で治療を受ける子どもと家族が滞在できる施設「ドナルド・マクドナルド・ハウス」が、2026年10月1日から「ロナルド・マクドナルド・ハウス」に名称を変更した。運営する公益財団法人ドナルド・マクドナルド・ハウス・チャリティーズ・ジャパンも、同日付で公益財団法人ロナルド・マクドナルド・ハウス・ジャパンに改称した。

日本での開設25周年にあわせた変更で、世界共通の「ロナルド・マクドナルド・ハウス」に名称を統一し、家族を支える存在であることをより明確に伝えることが目的という。新たなタグラインには「Family Stays ― 大切なのは、家族がいっしょにいること」を掲げた。
施設の場所や役割が変わるわけではない。これまで「ドナルド・マクドナルド・ハウス」として知られてきた施設は、名称のみが変わる。
1泊1000円の利用料が無償に
利用する家族にとって大きいのは、費用面の変更だ。
同財団は2026年4月1日から、1人1日1000円としていた利用料を無償化した。利用した家族を対象とした調査では、負担額が平均で2割削減され、99.5%が経済的負担の軽減を実感したと答えている。
付き添い生活では、交通費や食費、きょうだいの預け先など、医療費以外の出費が重なる。宿泊にかかる費用がなくなることは、滞在を続けやすくすることにつながる。
平日の食事提供も順次拡大
食事の支援も強化されている。

同財団は「ミールプログラム」として、平日に毎日1食、栄養バランスのとれた食事を提供することを目指している。現在は「さいたまハウス」で先行導入しており、2026年中に「東大ハウス」「ふちゅうハウス」「とちぎハウス」へ拡大。2028年までに全ハウスでの導入を目指すとしている。
同財団が7月18日から8月31日にかけて実施した利用家族への調査(有効回答191件)では、付き添う家族のニーズとして、バランスの良い食事、ゆっくり眠れる環境、人とのつながりや支えられているという実感の3点が挙がった。97.9%が「食事準備の軽減が、自身の休息や子どもの看病に専念できる環境につながる」と回答している。
調査では、92.4%が精神的不安の軽減を実感し、90.8%が入院中の子どもへのプラスの影響があったと答えた。
国内12カ所、累計10万家族
ハウスは国内に12カ所ある。国立成育医療研究センターに隣接する「せたがや」が国内第一号で、ほかに東大、ふちゅう、とちぎ、さいたま、おおさか健都、さっぽろ、なごや、にいがたなどがある。世界では約390施設が運営されており、国内の累計利用家族数は2026年3月にのべ10万家族を超えた。
岩中督理事長は「名称やロゴが新しくなっても、社会全体で患児家族と小児医療を支えていきたいという想いは、これからも変わりません」とコメント。「家族がそばにいる安心感は、子どもにとって病気と向き合う大きな支えとなります。だからこそ、我々は『ファミリー・センタード・ケア』の重要性を伝えるとともに、これからも病院のそばの『第二のわが家』として、支える家族を支え続けてまいります」としている。
利用方法や各ハウスの詳細は、同財団の公式サイトで確認できる。
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