京都大学医学部附属病院の外来棟地下1階に11月2日、病院が運営するアピアランスケアサロン「Rashiku(らしく)」と、アデランスの院内ヘアサロン「Salon de Rafra(サロン ド ラフラ) 京都大学医学部附属病院店」が隣接して開設される。

医療従事者への相談や複数企業の商品比較を行う「Rashiku」と、美容施術や商品の販売を担う「Salon de Rafra」が役割を分けながら連携する。アピアランスケアサロンと一体になったスペースでのヘアサロン開設は、アデランスにとって初の取り組みとなる。
京大病院の「Rashiku」は医療従事者が相談に対応
「Rashiku」は京都大学医学部附属病院が運営する予約制のアピアランスケアサロン。複数企業の医療用ウィッグやコスメなどを展示し、医療従事者が相談に対応する。相談ブースは2か所設けられる。
利用できるのは、同院に通院中の外来患者、入院患者とその家族。「Rashiku」では商品を販売せず、相談や比較のためのスペースとして運営する。

名称は院内公募で決定した。緩和医療科の嶋田和貴准教授は、成人だけでなく小児がん患者へのアピアランス支援にも取り組んできたことに触れ、年齢や生活背景を踏まえながら、患者と家族の思いを大切にした支援を考えていくとしている。
「Salon de Rafra」は美容施術と商品販売を担当
隣接する「Salon de Rafra 京都大学医学部附属病院店」は、アデランスが運営する院内ヘアサロン。カット、カラー、パーマ、シャンプー、炭酸シャワークレンジングなどの美容メニューを提供する。メイクやネイルについては相談に対応するが、コスメの販売やメイク・ネイルの施術は行わない。
利用対象は入院・外来患者と家族、病院関係者、地域住民。予約優先で、ヘアカラーの前にはパッチテストが必要となる。スタッフは全員、外部の医療接遇講習を受講している。
個室は2室で、ドア仕切りとカーテン仕切りを各1室設置。固定式の美容椅子に加え、乗り降りの負担を抑える移動式美容椅子を備える。周囲を気にせず、ウィッグの試着やネイルなどの相談ができる。
医療用ウィッグや脱毛時用帽子など400点以上
ヘアサロンでは、医療用ウィッグ、ファッションウィッグ、脱毛時用帽子、前開きブラ、水溶性ネイル、頭皮保湿ローション、ヘアケア用品など、色違いを含めて400点以上を扱う。販売するのはアデランスの商品に限られる。
「Rashiku」で医療従事者に相談し、複数企業の商品を比較したうえで、隣のヘアサロンで施術やアデランス商品の購入ができるという役割分担となっている。
外見の変化を院内で相談できる場所に
開設の背景には、がん治療を受けながら就労や社会参加を続ける人が増える一方、脱毛や爪の変色などの外見変化が生活の質に影響するという課題がある。
同院には、脱毛への備えや術後下着の試着など、外見の変化に関する相談が寄せられていた。患者が落ち着いて状況を話しながら試着できる場所の必要性を感じていたことから、今回の開設につながったという。
なお、ヘアサロンで行うアピアランスケアは、外見変化への整容的支援を用いた相談や対応を指す。病気の治療や予防を目的とするものではなく、取り扱う商品やサービスにも治療・予防効果はないとしている。
営業時間と所在地
所在地は京都府京都市左京区聖護院川原町54、京都大学医学部附属病院 外来棟地下1階。ヘアサロンの営業時間は月曜から金曜の午前9時から午後6時までで、祝日も営業する。定休日は土曜・日曜と年末年始(12月29日〜1月3日)。
アデランスは2002年から全国の病院にヘアサロンを出店しており、今回で35店舗となる。これまで「こもれび」の名称で展開してきた院内ヘアサロンを「Salon de Rafra」へ切り替える一号店にあたる。
Qケアからのご案内
子どもの治療に伴う外見の変化について、どこに相談すればよいか、どのような用品や制度があるのか分かりにくいことがあります。「アピアランスケア情報ナビ」では、商品名や制度名が分からない段階から、年齢や困りごとに応じた情報の候補を確認できます。
